• 2022.07.07
  • IT資格

クラウドエンジニアの必須スキルをRed Hatで学ぶ

クラウド時代への変革と求められるスキルセットの変容

当社のWebページにも認定トレーニングを掲載させていただいている、レッドハット株式会社トレーニング部ビジネスデベロップメントマネージャー松田絵里奈様からのコラムをご紹介いたします。このコラムでは、クラウドエンジニアの必須スキルについて説明していただきます。

みなさん、こんにちは。Red Hatの松田です。
このコラムでは、クラウド時代のエンジニアに必要とされるスキルを効率よく身につけるための方法として、Red Hatのトレーニングを紹介します。

企業がシステムの構築先として、クラウドを選択するのが当たり前になってきた今、エンジニアに求められるスキルセットも大きく変化しています。クラウドネイティブな開発は、開発プロセスも、アプリケーションアーキテクチャも大きく変わります。

以前はウォーターフォールが基本でしたが、今は短い開発サイクルを繰り返しながら本当に必要なものだけを短期間で作る、アジャイルが徐々に浸透しつつあります。更に、DevOpsと言われる、開発チームと運用チームが密に協力しながら効率的に開発を進める体制をとる、という考え方が広まってきています。

アプリケーションアーキテクチャは、巨大な一枚岩のモノリシックなアーキテクチャではなく、小さな疎結合のサービスを組み合わせて、開発や変更が柔軟かつスピーディーに行える、マイクロサービスアーキテクチャに変えていく流れがあります。
アプリケーションのデプロイやパッケージングの方法は、アプリ毎に大きなサーバーを用意して環境構築してデプロイするという従来のスタイルではなく、マイクロサービス化したアプリをコンテナという単位で管理して、コンテナ基盤上にすばやくデプロイするというスタイルに変わりつつあります。
そして、これらのクラウドネイティブ開発の各要素は、総合的に取り入れることで初めてその効果を最大限に発揮することができます。

Q.デジタル・トランスフォーメーションの最大の障壁は?

では、これらの新しい開発手法や技術を、クラウド時代のエンジニアはどのように学習すべきか、また、これらのスキルを持つ人材をどのように育成したらよいのか、DX人材の不足が深刻になってきている今、これは重要な問題です。




Red Hatのトレーニングと認定試験

Red Hatは、世界で最も利用されているエンタープライズ向けLinuxOS、Red Hat Enterprise Linuxで、その名が知られていますが、今では幅広いポートフォリオを取り揃え、ハイブリッドクラウド基盤、クラウドネイティブ開発、自動化と運用管理のソリューションなどを提供する、世界有数のオープンソース企業です。

上述の通り、Red Hatには、クラウド時代の今必要なテクノロジーが揃っています。これらのテクノロジーを自在に使いこなしてビジネスに活かすスキルを身につけるためのツールとして開発されたものが、Red Hatのトレーニングと認定試験です。

特長

  • クラウドネイティブ時代の必須スキルが学習できる50以上の多彩なコース
  • 実機によるハンズオン演習がメイン。現場で使えるスキルが確実に身につく
  • 認定試験は、実技試験。認定資格はスキルが身についたことを実証

製品技術を学ぶ各コースは、インストラクター指導形式 / E-Learningによるセルフスタディ形式から選択が可能(*)ですが、今日は、その中でもおすすめの学習スタイルを紹介します。
(*) インストラクター指導形式の開講がないコースもあります

Red Hat Learning Subscription (RHLS)

日頃の業務で忙しいエンジニアにとって学習時間の捻出は課題です。
Red Hat Learning Subscription(RHLS)は、1年契約のサブスクリプションで、Red Hatのオンライン学習コースが、24時間365日、いつでもオンデマンドで利用可能になる学習スタイルです。
忙しいエンジニアが、空き時間に興味のある技術について少しずつ学習できます。また、実機の演習環境がクラウド上に即座に準備されるため、自分でサーバーを用意したり、環境をセットアップしたりする必要がありません。

契約形態には、BasicとStandardとがあり、学習できるコース数とその内容は同じですが、提供されるサービスがいくつか異なります。

BasicとStandardの最も大きな違いは、認定試験の受験チケットがあるかないかという点です。Standardは、5つの試験が受験可能で、そのうち2つまでは、再試験も無料となっています。(オンライン試験になります) 試験によって学習内容が身についたかどうかを確認し、認定資格として自身のスキルの証明をしたい方には、Standard版をおすすめします。

Red Hatの認定資格については、こちらの記事も参照ください。

赤帽エンジニアブログ
Red Hat認定資格を持っていると「できるエンジニア」と言われるのはなぜなのか

また、RHLSの受講者向けに、各種の無料ウェビナーを開催しています。RHLSの機能説明、演習環境の利用方法、試験の受験方法、効果的な学習方法についてなど、月に1〜2回のペースで実施されます。入退室自由で、チャット等で質問も出来ますので、受講者の皆様から好評いただいております。

Red Hat Learning Subscription(RHLS) で人気のコース

RHLSでは、50以上の学習コースが利用可能ですが、最も人気が高いのが、Linuxのコース、Ansibleのコース、そしてOpenShiftのコースです。

Linux
オープンソースのOSとして世界中で利用されているLinux。クラウドエンジニアの必須コアスキルと言われています。Red Hat のトレーニングコースでは、その商用版として国内シェア80%を誇るRed Hat Enterprise Linuxの即戦力スキルを身につけることが出来ます。

Linuxおすすめコース


Ansible
Ansible(アンシブル)は、インフラの構築や管理を自動化するオープンソースのIT自動化エンジンです。Red Hatが開発元です。シンプルな構成と学習が容易な記述形式により、人気の高いツールです。インフラのコード化・自動化は、DevOpsに必須のスキルです。

Ansibleおすすめコース

OpenShift
クラウドネイティブ開発においては、コンテナ技術およびそのオーケストレーションツールのKubernetesが、業界標準の必須スキルとなっています。そのKubernetesをハイブリッドクラウド上でエンタープライズ利用するために必要な各種機能を補完したものが、Red Hat OpenShiftです。

OpenShiftおすすめコース

上記以外にも、RHLSには多くの学習コースがあります。契約は1年毎になりますが、複数年継続して学習される方も多いです。
クラウド時代の今、エンジニアに求められる各種スキルを、Red Hat Learning Subscriptionを利用して、効率よく身につけていただければと思います。

筆者紹介

松田 絵里奈
レッドハット株式会社 トレーニング部 ビジネスデベロップメントマネージャー
Java,C#等のアプリ開発エンジニアを経て、レッドハットに入社。
ミドルウェアのコンサルタント、ソリューションアーキテクトを経験後、エンジニアのスキルアップは最重要課題との思いを胸に、現在は同社のトレーニングコンテンツの営業活動を行う。